フランスの大学入学試資格試験問題

「自分の権利を擁護することは、自分の利益を擁護することだろうか?」「自分自身の文化から自由になれるだろうか?」

フランスの大学入学試資格試験問題

フランスの知人に、貴国ではなぜ高校で哲学教育を重視するのかと質問したら、「例えば公務員。誰もが幸福に暮らせる社会を目指すものが、幸福の何たるかを考えたことがなければどうなる」との当然すぎる返答。ちなみに2017年の記述式問題は右のごとし。しかもこれ、理系の問題。哲学研究者、坂本尚志の「バカロレア幸福論」から。

折々のことばより
(ソース元:朝日新聞)


大学入試の論述試験のポイントは

ミシェル・オンフレ(Michel Onfray)
「次のようなものを賛美するのはさけておこう。極右思想、スターリン主義、カトリック信仰、イスラム教原理主義、人種差別、女性蔑視、その他のイデオロギー的立場。なぜなら、採点をする教師たちの中には、必ずそれらに敵対する人がいるからだ。普通1年間哲学を学んだ後なら、そういう支持できない見解は捨て去ってしまうものなのだけど」


写真(<反>哲学教科書
さすがフランス。これが高校の教科書と言われると哲学教育の体験を持たない日本人は腰が引けそうです。でも常軌を逸して見える過激なタイトル、設問ほど内容はエキセントリックではありません。むしろきまじめな哲学的議論と言えるでしょう。様々なテーマを日々直面している問題に引き寄せて考えるために「哲学」があるのであって、別に学問としてそこにあるから勉強しなければならないのではないのだよ、というエスプリにあふれたメッセージなのかも知れません。

(引用:<反>哲学教科書
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