【書簡】セザンヌ、ルノアールは絵を観れば分かるが、しかし、ゴッホは手紙を読まなければ分からぬ

フィンセント・ファン・ゴッホ
写真(wiki/フィンセント・ファン・ゴッホ

世界的に有名な画家であると同時に、精神を病んだ人物としても知られるビンセント・バン・ゴッホ。この番組はゴッホが残した多くの手紙をもとに、オランダでの若き日々からフランスで命を絶つまでの彼の人生に追っていくドキュメンタリーである。画家になる前に画商になったことや、牧師の道を目指したこと、数々の実らぬ恋、そして父親との確執など、数多くのエピソードを紹介する。ゴッホやその家族、ポール・ゴーギャンらに扮(ふん)した俳優が語るせりふは、いずれも実際に手紙に残されている言葉ばかり。中でも、金銭的にゴッホを支援していた弟テオとのやりとりが胸を打つ。

波乱に富んだゴッホの生きざまに迫る。(ゴッホ 真実の手紙 - BS朝日

セザンヌ、ルノアールは絵を観ればわかるが、ゴッホは・・・

小林氏はゴッホのどの絵を見ても、ゴッホの手紙の文句を思い出すようだ。その書簡とはゴッホから弟テオ(画商で、一枚も売れなかったゴッホの画家生活と病院生活を支えた)へあてた手紙集である。小林氏はその書簡を手紙を超えて稀に見る告白文学だといい、「手紙を読まなければゴッホは分からぬ」と感じていたようだ。ゴッホの絵は初期のものは確かに明るく美しい部類に入る絵もあったが、癲癇で入院している時期の絵は美しいという部類の絵には入らない。ある意味では不安なタッチ、不気味な構図、あくどい色彩感で満ちた「美しいという観点で見てはいけない絵」であった。従ってそのまま見れば、精神異常者の形象が歪んで陽炎のように揺らめく世界を表現しているようで(糸杉の絵など、ムンクの世界の色彩を強くしたもの)、気持ちが悪い絵である。(引用:ブログ「ごまめの歯軋り」


小林秀雄「ゴッホの人生」



小林 秀雄(こばやし ひでお、1902年(明治35年)4月11日[1] - 1983年(昭和58年)3月1日)は、日本の文芸評論家、編集者、作家。

近代日本の文芸評論の確立者であり、晩年は保守文化人の代表者であった。アルチュール・ランボーなどフランス象徴派の詩人たち、ドストエフスキー、幸田露伴・泉鏡花・志賀直哉らの作品、ベルクソンやアランの哲学思想に大きな影響を受ける。本居宣長の著作など近代以前の日本文学にも深い造詣と鑑識眼を持っていた。 (wiki/小林秀雄_(批評家)
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