芭蕉の句、「よくみればなづな花咲く 垣根かな」の意味

般若心経講話
写真:般若心経講話
よくみればなづな花咲く 垣根かな

というのがあるが、なずな(薺)は路傍や田畑にひっそりと咲いている、ごく普通のありふれた雑草である。このなずなは春爛漫と咲きほこる桜の花とくらべてみれば、白色の小さな花を咲かせているにすぎない。そうして誰一人としてこれをかえりみてくれる人もいない。しかしふと立ちどまって路傍のほとりのなずなの花を見ていると、なずなの花は小さいながらも、せいいっぱい、咲きほこっているのである。天地いっぱいなずなは、なずなの花はのである。他の何ものをもってしてもこれに替えることはできない。このような生きとし生けるものを初めとし、天地間に存在するいっさいのものが、そのものの存在性を力の限りあらわしている世界が光明を放つことにほかならない。このような風光は凡人には見えない。見る目をもってして初めて見ることができる。 (引用:般若心経講話)
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