経済学史上の、いわゆる古典学派について



古典派・・・18世紀後半から19世紀中頃までに成立

アダムスミス(1723~90)を始祖として、リカード(1722~1823)、マルサス(1766~1834)、ジョン・スチュワート・ミル(1803~73)までを古典派という。スミスは、それまでの金、銀が富であるとする重農主義派に対し、工業生産物を含めた生産物を国富と考えた。財・サービスを生産する労働が富の源泉であるという点で「労働価値説」を含んでいる。政府の仕事は、国防、教育などの最小限にとどめ、個人の自由な経済活動を制約しないことを主張した。神の「見えざる手」が、社会的な調和に導くというのである。その著書は、『国富論』である。リカードは『経済学および課税の原理』を著し、差額地代論、比較生産費説を展開した。マルサスは『人口論』で、人口は幾何級的に増加するが、土地には収穫逓減(しゅうかくていげん)の法則が働くので、人口の増加が抑制されなければ貧困は避けられないとする。

ローザヌ学派

ローザンヌ学派は、レオン・ワルラスに始まり、ヴィルフレド・パレートらに継承された学派で、経済諸量は総合依存関係にあり、すべての財の価格は同時に決定されるものとして説明する一般衡論を理論的中核とする。

ワルラス(1834~1910)は、1870年にスイスのロザーヌ大学教授となり、ローザンヌ学派を始めた。著書は『純粋経済学理論』。ワルラス、メンガー(1840~1921)、ジョンボンズ(1835~82)がそれぞれ独立に限界効用原理に基づく経済原論を体系化した。この時期は限界革命と呼ばれる。メンガー、ベーム=バヴェルク(1851~1914)、ウィーザーは限界効用学派とも呼ばれるオーストラリア学派に属する。マーシャル(1842~1922)、ピーグ(1877~1959)は、ケンブリッジ学派である。
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