写真:武士道 サムライ精神の言葉 |
ある時、信長(1534~1582)が『誰か』と呼ぶので、ひとりの小姓が前に進み出ると「もうよい」という。そこで小姓はそのまま退出した。するとしばらくしてまた、呼ぶ声がする。別の小姓が前に進み出るとやはり「もうよい」というのでその小姓も引き下がった。
三人目の小姓が信長に呼ばれ、同じよに「もうよい」といわれて引き下がろうとした時、部屋の隅の小さなゴミが落ちているのを見つけ、それを拾って下がった。
やっとのことで、ゴミの存在に気づくものがあらわれたというわけで、信長は冒頭のようにいって褒め称えたという。
「人は心と気を動かすをもってよしとする也。武辺という事、かかるもひくも、時のしおあい合戦の習いなり。その方のただいまの退き様、しおらし(武士とは心と気を敏感に働かせることが大切だ。攻めたり退却するも、時の満ち引きの潮合に測って行うのが合戦の常道とされる。)潮合を見ながら合戦は行われる。お前の周囲に気を配りつつの退却のしかたは見事だった)」
(引用:武士道 サムライ精神の言葉)
織田信長の逸話、信長の問いかけ、ある時、信長『誰か』と呼ぶので、ひとりの小姓が前に進み出ると「もうよい」という
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