日本共産党は国会議員よりも秘書の方が偉い

写真:日本共産党
私は、国会議員団には秘書として約10年間、議員として8年間、籍を置いてきた。したがって議員の立場も、秘書の立場も知っている。「共産党は国会議員よりも秘書の方が偉い」といことが、一部でささやかれたりしている。実際、私も自民党議員から「共産党の秘書は恐ろしいから」といわれたことがあった。この恐ろしいといのは、"議員を動かしているのは秘書だ"という意味合いが込められているのであろう。

私もその一人であったが、いまでは緒方靖夫参議院議員を除けば、すべてが「共産党」と書いてもらって当選してきた比例区の議員ばかりである。小選挙区との重複立候補で復活当選したなかには、ぎりぎり得票率10%基準をクリアしたという議員もいる。それに対し小選挙区で過酷な選挙を勝ち抜いてきた議員は、本人の自負心、矜持が違う。

秘書側も、当然そういう眼で議員を見るわけである。小選挙区で当選した議員には文句なしに敬意をはらうが、比例で当選した議員に対しては、「たまたま順位が上だったからじゃないか」という見方になってしまうものなのだ。ただ当選しただけでは、国会議員としての権威というか、威光のようなものは生まれない。何も偉そうにして権力を振り回すという意味ではない。人をひきつける力である。比例選挙出議員の場合、よほど努力して「なるほど力がある」と思わせなければ、秘書は腹の中で小ばかにしてしまうのである。

まだ中選挙区だった秘書時代当時から、秘書が三人寄れば議員の不満への不満を口にするという雰囲気はあった。無理からぬ話で、議員は表に出て華々しいが、秘書は裏方としてこれを支える地味な仕事だ。「赤旗」に、「この質問は秘書が作りました」「このネタは秘書が苦労して見つけてきました」とは、当然のことながら出てくることはありえない。ついつい鬱屈した気分になりやすいのである。

しかも共産党の場合は、何度か述べたように秘書は党本部で採用し、そこから各議員に振り分けられるという方法がとられている。したがって秘書にすれば、それぞれの議員に採用されているという意識はない。また、議員は当落によって代わるが、秘書のなかには1970年代からというベテランもいる。さらに共産党の場合、たとえばA議員が労働委員会から国土交通委員会に移動すると、それにともない、これまでの厚生労働機関係の秘書に代わり国土交通関係の秘書がA議員に配置される。そのため、秘書が秘書が議員に教えるということが起きるのだ。

(引用:日本共産党
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