気象キャスター黒人女性「人々はベルギーに人種差別が存在すると思っていないが『それは真実ではない』」

セシル・デュンガ
写真(Facebook)@ceciledjunga
ベルギーの公共放送で気象キャスターを務める黒人女性が6日、自身がテレビ出演するようになってからレイシスト(人種差別主義者)に浴びせられてきた暴言の数々を、涙ながらに非難する動画を投稿し、話題となっている。

この5分間の動画は、フェイスブック(Facebook)に投稿されるやいなや数分で、50万回以上再生された。

フランス語公共放送RTBFで気象キャスターを務めているセシル・デュンガ(Cecile Djunga)さんは、人々はベルギーに人種差別が存在すると思っていないが「それは真実ではない」と述べ、だから自分は立ち上がろうと決意したと語った。

デュンガさんは「『自分の国に帰れ』と言われるのは笑いごとでは済まされない」、「私はベルギー人。私がいるのは私の国だ」と訴えた。

(引用:AFP

1993年、言語別の連邦制へ

新しいベルギー国憲法は第一条で「ベルギーは,共同体と地域圏から成る連邦国家である」と宣言した。この連邦制は,空間的に国内を3つの地域圏(ワロン,フランデレン,ブリュッセル)に分け,さらに文化的にも3つの共同体(フランス語,オランダ語,ドイツ語)に分け,三層から構成される複雑な制度である。(中略)

連邦政府は,外交,軍事・防衛,社会保障政策などを管轄する。共同体政府は,文化,教育,家族に関する政策を行い,地域圏政府は住宅,環境,都市計画などを行う。

(引用:(PDF)ベルギーの言語事情

ベルギー 言語事情について

ベルギーの公用語はオランダ語,フランス語,ドイツ語の3言語で,それぞれの言語話者が地域ごとに別れて暮らしている状況である。複数の言語を使用する人が多いのは事実だが,すべてのベルギー国民がバイリンガルだとか,多言語話者であるわけではない。同じベルギー国民で言葉が通じないということもある。

(引用:(PDF)ベルギーの言語事情

国民を束ねるのは、王室とビール、サッカーの代表チームぐらいとの指摘もあるほど、国民意識は希薄とされる。 
(引用:読売新聞

2007年の世論調査 国家存続について

世論調査は最後に,国家としてのベルギーが,1年後,5年後,10年後にまだ存在しているか尋ねている。1年後に確実に「存在している」または「おそらく存在している」と回答した割合は,フランス語系住民で 98.5 %,オランダ語系住民で 93.1 %,5年後はフランス語系住民で 85.5 %,オランダ語系住民で 79.4 %であり,10年後に存在していると回答した割合はフランス語系住民で62.4 %,オランダ語系住民で59.9 %と6割にまで下落する。概してオランダ語系住民において将来も国家が存続することに悲観的であるが,フランス語系住民においても将来の国家の存続を見通せない人々が多く,南北対立を深刻な問題であると考えていることを示している。 

(引用:(PDF)ベルギー連邦制の背景と課題)
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