子供相談「ドーナツの穴は1個なのか(それぞれの側から見て)2個なのか」「ムンクの叫びはなんていっているんですか」

核融合炉のダイエットに成功
 ― トポロジー最適化でコイル支持構造物をスリムに ― 

核融合発電の実現に必須な超伝導コイルには強い力が働くため、コイルを強固な構造物で支えます。発電の実証を目指す核融合炉の設計では、材料コストやコイル冷却用電力などを低減するために、コイル支持構造物は強度を維持したまま総重量を大幅に減らすことが強く求められます。核融合工学研究プロジェクトの田村仁准教授らの研究グループは、ヘリカル型核融合炉のコイル支持構造物について、強度に影響を与えない部分を取り去る方法を用い、総重量を約25%低減することに成功しました。この方法は、「トポロジー※1」を変化させて最適化を図るものであり、これまで自動車部品などに適用されていましたが、非常に複雑な構造を持つヘリカル型核融合炉の設計への適用例はありませんでした。その有効性を初めて示した本成果は、今後の発電実証に向けた研究に大きく貢献するものです。 

 核融合発電の実現には、プラズマを閉じ込めるための強力な磁場を発生する超伝導コイルが必須です。超伝導コイルには、磁石同士が引き合ったり反発し合ったりするのと同様の力(電磁力)が働きます。その力は強く、コイルが大きく動いたり変形したりするのを防ぐために、コイルの周りを強い材料でできた構造物でがっしりと取り囲み、コイルを支える必要があります。この構造物を支持構造物と呼びます(図1)。 

 核融合工学研究プロジェクトでは、発電の実証を目指した核融合炉の設計研究を行っています。将来の核融合炉の支持構造物の重量は、大型ヘリカル装置(LHD)の20倍、国際熱核融合実験炉(ITER)の1.6倍以上になると予想されています(図2)。また、超伝導コイルは極低温状態にすることで性能を発揮しますが、その状態を維持するには、巨大な支持構造物もコイルと同じ温度まで冷却する必要があります。このため、材料コストやコイル冷却用電力の低減が極めて重要な課題であり、支持構造物は強度を維持したまま総重量をできるだけ小さくすることが強く望まれています。つまり、この条件を満たす最適なものになるよう、支持構造物を設計する必要があるのです。 

 このような設計を行うための手法として近年注目されているのが、「トポロジー最適化手法」です。これは、強度に影響を与えない部分を取り去って軽量化を図る手法で、トポロジーが変化する変形の中から最適な形状を探すことに相当します(図3)。この手法は、従来の経験や実績からは想像できないような画期的な形状を生み出す可能性があるもので、自動車部品の軽量化やコスト削減に非常に有効であることから近年急速に発展しています。しかし、この手法を、巨大で複雑な構造を持つヘリカル型核融合炉の設計に適用した例はこれまでありませんでした。 

 (引用:プレスリリース 大学共同利用機関法人自然科学研究機構https://www.nifs.ac.jp/press/200417_03.html)


子供相談「ドーナツの穴は1個なのか(それぞれの側から見て)2個なのか」「ムンクの叫びはなんていっているんですか」 子供相談「ドーナツの穴は1個なのか(それぞれの側から見て)2個なのか」「ムンクの叫びはなんていっているんですか」 Reviewed by 管理人 on 20:49:00 Rating: 5

0 件のコメント: