自民党保守派重鎮・奥野誠亮 |
——国が引き受けてくれ、都道府県ではもうやっていけない——
これは自然科学系の公立大学でございますが、私は無理からぬことだと思うのであります。地方財政逼迫の折に、たとえば奈良県のような地方財政のきわめて貧困な府県に、これは戦争中国が要請をして、奈良県立医科大学というものを立てております。文部省に正式に陳情にきておるものは、岐阜県立医科大学、福島県立医大、三重県立の大学、これは医学部と水産学部、兵庫県立神戸医大、奈良県立医科大学、和歌山県立医科大学、島根県立農科大学、九州歯科大学、山口県立宇部医科大学であります。このことに対して、一体自治庁長官はこの実情を知っていらっしゃるのかいらっしゃらぬのか。
これは私は重大な問題じゃないかと思います。私は先般奈良県に参りましたときに、奈良県の理事者といろいろ懇談をしたときに、奈良県では医科大学の経営がもうできない、ところがこれを廃校にするという決意もないわけです。現実に生徒もおるし、やはり一つの学校の沿革もございますから、できるならばこれを何とか存立していかねばならぬのだが、・・・
——昭和33年・奥野誠亮——
県財政逼迫で県立医科大学運営できず、ところがこれを廃校にするという決意もない
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