カダフィ大佐と明治大学学生とのサテライト対話集会より
=== カダフィ大佐の講義 ===
アフリカ諸国は苦しみの中に生きている。環境破壊も苦しみの一つ。空気も河も汚れている。外国の会社はアフリカのことを「生贄」(いけにえ)であると思っている。外国は、「アフリカの石油を守りたい」と言いながら、同時に軍隊を送っている。
中国は、スムーズに入って来ているが、アフリカの人々を追い出そうとしている。中国やインドはアフリカに移民することを考えている。
日本は、アフリカに移民することも、選挙に口を出すことも考えていない。中国とも米国とも違う。アフリカ大陸にソフトに入ることができる。
私は、日本人と話すことを避けていた。話すと、日本人を困らせることがわかっていたので、会話自体を避けていた。ジャーナリストにもあまり会わなかった。日本を友人だと思っているので、話さなかった。しかし、本日はこのような形でサテライトでの講義に招待されたので話す。
日本は世界レベルでの「パワー」になれるが、問題が1つある。日本は、自由意志を持っている国とは考えられない。第二次世界大戦の時に、原爆を投下され、苦しめられた。米国の言いなりになる国になった。5万人の米兵が駐屯している。数年前まで日本は米国の植民地のような存在だった。ドイツも共通点がある。
このことは、日本のような偉大な国家にとっては屈辱である。軍隊を持つ権利があるのに持っていない。実際に軍隊が存在していても「軍隊」と言わず「自衛隊」と呼んでいる。それは耐えられない屈辱だ。日本は米国とも中国とも競争できるはず。偉大な国民だと思う。
不思議なことに、原爆を落とした米国の影響が続いている。それなのに、なぜ米国と友人になり得るのか。親、祖父母が殺されているのに、なぜ友人になれるのか、不思議だ。
米国との関係は押しつけられたものだ。近隣諸国と同盟することが普通なのだが、距離が離れている日本と米国が同盟関係になるのは、不思議である。
最近、「日本は独立すべきだ」という本が出版されていると聞く。(※聞き取れず。)米国は直ちに撤退すべきである。私は軍縮を応援する。(※聞き取れず。)
米国は日本に原爆を投下した。日本も核兵器を持つべきだ。技術を持っていても、またどれだけ想像力があっても、役にたてていない。日本は資源を輸入しているが、想像力を持っている文明だ。しかし、米国から独立した自由な意志を持たないと役にたたない。国連における日本の態度は、米国と同じである。日本には独自の立場や意見があるはずなのに、米国に追従している。国連で米国がどこかと対立する立場をとると、日本もそれに従う。その結果、日本も対立的な立場をとってしまう。資源がない日本の利益を考えると、日本がなぜ米国を応援するかがわからない。日本は日本の利益を捨ててまで米国に追従していると思う。
これから世界は、地域的に統合する。欧州、アフリカ、中東、ロシア、中国、東南アジア、オセアニア、北米、南米という大きな地域連合になる。ただし、日本は孤立している。朝鮮半島の方向性もはっきりしない。日本は中国にもロシアにも所属しない。日本の「場所」がどこにあるべきかを考えてほしい。日本は米国の言いなりにならないでほしい。
(※以下、Q&A。明治大学の学生が質問し、カダフィ大佐が答えた。)
Q:アフリカには天然資源があるのに、貧困国が多い。資源が有効に使われない理由は?
A:今のアフリカは最悪。(歴史を振り返ると)奴隷時代、植民地時代、外国企業による支配---このように変化していった。現在、環境は悪くなっている。日本がアフリカに貢献するのは、日本が米国から独立した時だ。
Q:オバマはアフガンに増兵したが、賛成するか?
A:オバマは、2011年に米兵を撤退させることを決めた。増兵しても意味がない。結局増員するから。言い分は撤退の1つのステップとして人数を増やす。だれかの助言だろす。安全に撤退でするためには、攻撃することが必要。戦略的なこと。オバマは白人の大統領とは違う。イラクとの戦争は間違いだったと発言している。
オバマが日本に対し、「原爆を落としたのは間違った」と謝罪することを期待している。(※以下不明)
Q:『緑の書』を読んだが、教育について補足説明してほしい。(※質問を聞き取れず。)
A:(※カダフィは、「緑の書」の教育の章をそのまま数分間朗読した。)
カリキュラムを押しつけることは反対だ。若者は自由な選択肢が与えられるべきで、完全な自由があるべきだ。
Q:小池百合子議員がアラビア語でコメント。(※アラビア語の部分は理解でなかったが、流暢に話していた。発言の最後に、日本語で、「日本に来て頂きたい」と発言されたと説明していた。)
A:小池さんの役割を高く評価している。日本に招待されたら、喜んで訪問したい。
Q:パレスチナとイスラエルの問題は解決していない。なぜ解決できないのか。
A:イスラエルは、米国に保護されている。国際的な法律で考えると違法に建国された国。最初から承認すべきでなかった。イスラエルは米国の1つの州になっている。米国はイスラエルを干渉する時もあるが、イスラエルは米国をコントロールしている。(※部分的に聞き取れず。)
イスラエルには大量破壊兵器があるのに、米国は調べようとしない。日本は、被爆国として、軍縮をまとめるべき。イスラエルとパレスチナは、1つの国をつくって、多民族、多宗教国家となり、選挙をすべき。イスラエルとパレスチナを合わせた造語「イスラチーナ」という本を出版したが[1]、答えはそこに書いてある。
引用:カダフィ大佐と明治大学学生とのサテライト対話集会
http://let-us-know-africa.blogspot.com/2009/12/blog-post_15.html
明治大学 リビア最高指導者カダフィ大佐の講義 サテライト対話集会
Reviewed by 管理人
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12:49:00
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